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DPSワークショップ2009推薦論文(2009.10)
(1)
タイトル:アクルーアル型故障検出器ACCMOSの実装と評価
著者:林原尚浩(京都産業大)
○ 推薦理由
本論文では,小規模なシステム管理のためのモニタリングシステムの開発を目的に,
アクルーアル型故障検出器ACCMOSを実装し,無線ネットワーク環境においてその性能評価を行っている.
提案手法は,監視対象ノードのsuspicionlevelを連続的な値として提供可能であることに特徴があり,
ユーザビリティが高く制度の高いシステムの実現が期待される.以上より本論文は推薦に値する.
(2)
タイトル:MANETを用いたワンセグ難視聴端末救済手法の性能評価
著者:布川雄大, 孫為華, 安本慶一, 伊藤実(奈良先端大)
○ 推薦理由
本論文は,ワンセグ放送の電波受信品質の良い端末から悪い端末に対して無線マルチホップ通信により
データ中継を行うことで視聴品質を向上させ,難視聴エリアの端末を救済する方式を提案している.
受信品質の高いノードを知る方法とそのノードまでの経路探索方法をヒューリスティックな分散アルゴリズムとして提案し,
シミュレーションにより様々な環境モデルにおいてその有効性が示されている.
提案手法は,インフラに依存せずに難視聴エリアを救済する手法であり,
シミュレーション実験により有効性も示されていることから推薦に値する.
(3)
タイトル:交差点映像の協調撮影と共有を目的とした車車間通信プロトコル
著者:小谷和也, 孫為華(奈良先端大), 木谷友哉(静岡大), 柴田直樹(滋賀大), 安本慶一, 伊藤実(奈良先端大)
○ 推薦理由
本論文は,交差点付近にいる複数の車両が車載カメラで撮影した交差点映像を,
リアルタイムに車車間通信を用いて交換し,各車両で鳥瞰映像を作成する手法を提案している.
特に,ドライバにリアルタイムで高品質な映像配信を行うための送信車両選定手法を提案し,
シミュレーションによりその有効性が示されている.
提案手法はインフラなしに交差点内の状況把握を可能とする方式であり,
高度交通システム技術への適用が期待できることから推薦に値する.
- 参照(3585)